Quantcast
Channel: 幡野広志のブログ
Viewing all 99 articles
Browse latest View live

子どもの写真を撮ること。

$
0
0
イメージ 1
イメージ 2
イメージ 3
イメージ 4
イメージ 5
イメージ 6
イメージ 7
6歳になる妻の親戚の子を1年間撮影した。
最初はお互い緊張してたけど、慣れてくるとモデルとカメラマンみたいな関係性になった。
大人になっても山の中で見つけた熊のウンコで盛り上がっているのでさほど成長はしていないけど、少年時代を思い返せば道に落ちている犬のウンコに盛り上がり、雪が降ったり台風が直撃すればワクワクして眠れなった。
それくらい子どもって感動の塊で、その時の感情が表情や体の動きに現れる。
彼女を撮影するときに周りの大人が「笑顔になってぇー、ピースしてぇー」なんてヤジを飛ばしてきたらカメラの電源を切ってカメラバックにしまった。
写真=笑顔って思っている人が多いけど、怒っていても悲しんでいても泣いていてもそのままでよく、そのときの感情をうつせばいいのだ。ピース写真は僕は好きではない。
まとめて写真集にしたものを7歳の誕生日に贈った。
またこの1年間撮影して8歳の誕生日に贈ってあげようとおもう。

手品を見せる相手。

$
0
0
イメージ 1
イメージ 2
手品にはまっている。
趣味というよりも特技と言って差し支えないレベルだと思う。
鳩の群れがカメラバックから飛び出して機材が糞まみれになるような大袈裟なものじゃなくて、コインとかトランプとか使ったシンプルな手品なんだけど当然、タネも仕掛けもある。
タネも仕掛けもなけりゃ超能力だ。
このシンプルってのが難しくて小細工をしないぶんテクニックが必要になる、そのため指の皮がめくれるほど日々練習してカメラのシャッターが痛くて押せないぐらいだ。
披露したときに一番厄介な相手はなんとかしてタネを暴こうとする人だ。
心理的にタネを知りたい気持ちはわかるんだけど、こちらの動きを制したりツッコミを入れてきたり、同じ手品を何回もさせたりする。
それでも暴けないとなるとタネ明かしを要求してくる。
教えてもメリットは無いので絶対教えないけど。
手品を勉強して気づいたことだけど、披露することで相手の人柄がわかる。
披露したとき一番気持ちいいのは斜に構えず素直に驚いてくれる人だ。
相手も喜んでくれてこちらも喜ぶ。
そのためにまた日々練習する。

非常食とフードバンク。

$
0
0
イメージ 1
イメージ 2
我が家では万が一に備えて非常食を備蓄している。国も推奨していることだ。
災害を想定して避難所になりえる施設にはちゃんと非常食が常備されている、しかし保存するスペースの問題で避難してきた全員に充分な量が行き渡る訳ではない。
紙おむつや粉ミルク不足のSOSは胸が痛くなる。
うちでは賞味期限が1年程度のレトルト食品を中心に1日3食2000kカロリーを5日間摂取できるようにしている。
メニューは毎日違うので飽きることもない、節約すれば1週間はもつ。
毎年2万円分程度の食品を買い、賞味期限が近づいたタイミングで買い換えて古い食品は地元のフードバンクに寄付し微力ながら地域に貢献できる。
ふと思うけど食料を備蓄することを推奨ではなく義務にすればいいのではないかと思う。
乳幼児や高齢者、糖尿病やアレルギーなど家族構成や事情のケースは様々だ。
お役所に全て完璧を要求するのは無茶なことで、口を開けてギャーギャーと餌をねだるヒナと大差はない。
1人当たり1年間1万円分の専用商品券を時期をずらして(ここ大事)配布し、各地域で消費させれば小売店は売り上げが伸び、東日本で災害があれば西日本の非常食を集めて送ればいい、消費しなかった分は各地域のフードバンクに寄付すればいい。
これで震災や大雪などで流通がストップしてなぜかトイレットペーパーを買い占めに走る人々がいても安心だ
これだけで恒常的に多くの人が助かり、安心を買える気がする。実現するといいな。

トーチカ、戦争の忘れ物。

$
0
0
イメージ 1
イメージ 2
イメージ 3
北海道に行ってきた。
ちょっと前は沖縄にいたのだけど、気温が24度くらいあるのに現地の人は寒いと言っていて驚いた、北海道の人が気温5度で暖かいって言ってたのにも驚いた。
八王子が日本の季節感の中心って思ってたけど、間違いだと分かった。
仕事での滞在は3日間だったけど、無理を言って僕だけ1日長く滞在して冬の北海道を旅していた。
目的地はトーチカだ。
戦争映画とかを見たことある人は知っているかもしれないけど、上陸してくる敵を中から機関銃で撃つためのコンクリート製の簡易的な要塞みたいなものだ。
ガイドマップには載っていないけど、日本中に戦争の忘れ物は点在している。

違法タクシーに乗った話。

$
0
0
イメージ 1

夜遅く酔っ払って中央線に乗ったら山梨県の大月駅行きの電車だった。
春っぽくなり浮かれて油断をしていた。
降りるべき高尾駅を乗り過ごしタクシーもコンビニもホテルも無い駅で目を覚まして絶望したけど目の前に鹿がいてちょっとテンションがあがった。
関東平野で鍛えた足で歩こうと決意してグーグルマップで自宅までの距離を調べて再度絶望した。
フルマラソンのオリンピック選手が本気で走っても2時間はかかる距離だ。
鹿を捕まえて乗りこなそうかと模索したけど鞍とムチとヘルメットが無いからあきらめた。
そのとき一台の軽自動車が近づいてきた。
「1万円で乗せてあげるよ。」
違法営業する白タクだった。
鹿を捕まえる手間と鞍のない鹿の背中にのることを考えたら白タクに乗る方が良い。
ただ金額が高いので料金交渉したら最終的に4000円まで下がった。
白タクドライバーは年金生活をしている元タクシードライバーだそうだ。
年金だけじゃ生活できないから違法行為を承知でやっているそうだ。
料金トラブルで警察沙汰にならないように値下げ交渉に応じるのが長くやるコツらしい。
ちょっと値切りすぎたので5000円を払いお互い気持ちよく別れられた。
きっと白タクドライバーは大月方面まで乗れなかった人を探すのだと思う。
白か黒で言えば真っ黒な違法行為なんだけど、現実社会はそんな単純なものではなく白から黒のグラデーションになっている。
もちろん白タクを推奨するつもりは無い。
できれば鹿に乗って帰宅したかった。

原付で東京から名古屋を移動して感じたこと。

$
0
0
原付で東京から名古屋まで行ってきた。
片道360km、制限速度30kmの旅だ。
原付長距離の旅って10代後半か20代前半でやることなんだろうけど30代半ばでやっても楽しい。
轢かれて死んだタヌキ、川で練習する競艇、ドクターヘリで搬送される人、風力発電所の落書き、原子力発電所の高い壁、水門の造形美、採石場の美しさ、ホタルの光。
イメージ 1
イメージ 2
イメージ 3
イメージ 4
イメージ 5
イメージ 6
イメージ 7
イメージ 8
イメージ 9

飛行機のファーストクラスや新幹線のグリーン車両で移動していたら目に入らないものを沢山見ることができた。
もちろんファーストクラスに乗らないと分からない世界もある、乗ったことないから知らないけどきっとある。
日本中のいろいろな場所に行くけど場所ごとの点でしか見ていなかったことに気づいた。
これからはじっくりと線で見てみようと思えるいい旅だった。
知らない世界を知り経験できるのが旅の醍醐味なんだと思う。

イメージ 10

名古屋への往路の旅は景色を中心に写真を撮った。
東京への復路の旅は知らない人に話しかけて写真を撮ることを心がけた。
写真学生の時こんな課題があったら自信の無さとコミュニケーション能力の低さで食べたモーニングを吐いてしまいそうなものだけど、いまじゃ知らない人に話しかけて写真を撮ることなんて朝飯前だ。
何人か撮影させてもらったけど一番印象に残っているのは土産物店の女将だ。
店内で食事をしたあと撮影させてもらい、会計してお店を出るとき「じゃ、写真を送りますね。」と軽く伝えた。
女将さんはそれに驚いたようで店内にあった地元の銘菓を送料代わりと言ってもたせてくれた。
こちらからすれば写真を送るのは当然だと思っているので困ったけど、断るのも失礼なのでありがたく頂戴した。
この人柄の良さに驚いた、どこの馬の骨かカモシカの骨かわからない人間に写真を撮らせてお土産まで渡す。
僕がウソをついていると思わないのか、それとも長年の客商売で相手のウソなんて見抜けるのか。
帰宅して写真をプリントすると人柄の良さが表情に出ていた。
最後までカラープリントにするかモノクロプリントにするかで悩んだ。
よろこんでくれるといいなぁ。

イメージ 11


人は間違えるということ。

$
0
0
イメージ 5

50ccバイクで群馬を旅しているとき野生のカモシカと出会った。
カモシカは国の天然記念物なので保護されているが生息数が増え、
一部の地域では駆除もされる不思議な動物だ。
ちょっと前にサギを駆除していたハンターが間違って天然記念物のコウノトリを誤射してしまい大きなニュースになった。
ハンターが間違えてしまうほど似た動物の片方を駆除して片方を保護する。
個体数の調整だったり絶滅を防ぐために必要なことなんだけど、
天然記念物の指定も駆除の指定も全ては人間のさじ加減だ。

ネットではハンターを糾弾する声が大きかった。
コウノトリの絶滅を危惧する声ももちろんあったが、他人の失敗に蜜の味を感じる人が多いようにも感じた。

正当化も擁護もするつもりはないけど、人はミスを犯してしまうものだ。

イメージ 1
イメージ 2
イメージ 3
イメージ 4

写真を撮りながらどこまで近づけるか試してみた、気分は動物写真家だ。
ジリジリと近づいたらあっさりツノに触れることが出来た。
野生を舐めてるのかって説教したくなるぐらい警戒心がない野生のカモシカだ。
よく見ると前脚から腹部にかけてボロボロだった。
疥癬病で弱っているようだ。
お尻を触るとガリガリだった。
衰弱してもうすぐ死ぬのだろう。
楽にしてあげたい気持ちもよぎったけど止めた。
かといって動物病院につれて無責任に助けるわけにもいかない。
自然のなりゆきに任せるしかない。

子どもの前でボコボコにされる人。

$
0
0
イメージ 1


道の駅に駐車して車内で妻が息子に授乳をしていたときに世界平和について考えていたらトラックと乗用車の接触事故を目撃した。

坂道を下っていたトラックの前を走る乗用車が急に減速し道の駅に入ろうと左折したことでトラックが追突。
日頃から運転をしている人ならわかると思うけど、トラックの車間距離不足と前方不注意だ。

大きな衝突音に息子も授乳の口を止めて心配そうに見守っている。

トラックの運転手は前前前世がゴリラっぽいやんちゃなそうな20代男性。
乗用車の運転手は僕と同じくらいだけど、僕より腹が出ているパパさん。
後部座席には小学校低学年ぐらいの少年と未就学前ぐらいの女の子が乗っている。

パパさんが最初に失敗するのは追突されたことで相手が一方的に悪いと踏んでゴリラに怒鳴りにいく。

確かに法律上はゴリラが悪いことになるんだけど、相手はゴリラ。
ゴリラからするとテメーが急ブレーキ踏むからだろうがぁ!!とカッとなりパパをボコボコにする。

パパは慌ててケータイで110番するも、ここは通報しても警官が到着するまで30分ぐらいかかる秘境。
この通報でパパさんはまた失敗する「殴られてるんですよぉ~ 助けてくださーい。」とゴリラを聞こえるように伝えている。

ゴリラの動揺を狙って暴力を止めさせる作戦Aはゴリラの火に原油を注いだだけで余計ボコボコにされ失敗、
警察到着の全国平均時間の7分を耐えればいいという作戦Bもパパは気づいてないけど失敗している。

アスファルトに丸まった状態でボコボコにされるパパがさすがに可哀想になってきたので、止めに行こうとすると妻に必死で止められた。
そりゃそうだ、荒れるゴリラに関わって自分の夫が怪我したり命に関わることになったらたまらない。
息子も「え?お父さんが行くんですか?ここは警察に任せましょう。」って表情で見ている。

止めに行くことを躊躇していたら後部座席にいた少年がゴリラに向かって「やめろ!!パパをいじめるな!!」的なことを叫んだ。

パパと妹を助けるために勇気を出した勇敢な少年だ。少年が大人の階段を一段登った瞬間でもある。
勇敢なんだけど相手はゴリラ、ゴリラはパパから離れて少年のいる車に向かう。

ゴリラの心に息子の声が届いたと思っているのか、パパはうずくまりながら安堵した表情を一瞬見せた。
残念だけど違う、ターゲットを少年に変えたんだよね。
マジで命がけで息子を守った方がいいのにパパにはその気配がない、あんたどこまで失敗するのよ?

必死で止める妻子を置いてダッシュで止めにいったら、他の車からもゴリラを止めるべく数人の男性が出てきた。
みんな考えることは同じだ。

みんなでゴリラをなだめ少年に危害が加わることはなく、パパも軽症の様子。

警察が来れば多分ゴリラは逮捕される。
逮捕されたことでパパの溜飲は下がるかもしれないけど、少年の心には一生残る大きなしこりができたよね。
慰謝料や示談金なんて微々たるものだ。
もしかしたらゴリラにも子どもがいるかもしれない、逮捕されたことで仕事を失う可能性もある。

犯罪って被害者にならないことも大事だけど、加害者にならないことも同じぐらい大事。
トラブルに対する対応力も大切だ。

姪の撮影。

$
0
0
イメージ 1
姉の子どもが一歳になり、撮影をお願いされた。
姉からすれば自分の子どもの撮影だけど、僕からすれば自分の姪の撮影だ。それなりに緊張する。
姪を撮るときの最大のライバルは姉夫婦だ。
スタジオアリスでもマリオでもない。
僕が撮るよりも間違いなく親の方がいい写真を撮ると思う。(あくまで親にとっていい写真だけど。)
今現在30歳以上の人で自分の成人式のとき写真館で撮影した写真をSNSにアップする勇気がある人はどれくらいいるだろうか?
多分ほとんどの人が思い出したくない写真だと思う。
姪の写真を姪にとってそういう存在にはしたくない。
カメラマンは被写体に写真を気に入ってもらって存在が成立する。
どう撮影するか1ヶ月くらいボーッと悩み、姪が現在よく使っている物を一緒に撮影することにした。
一歳児の現在は離乳食を食べるスプーンだ。
これが来年にはおもちゃとかになる。
5年後はランドセルとかになる。
10年後はスマホとかApple Watchのような通信機器デバイスになる。
15年後は友人や彼氏からプレゼントしてもらったものになったりする。
20年後は結婚指輪かもしれない。
25年後は妊娠して、マタニティマークかもしれない。
30年後にベビーカーかもしれない。
一年で2枚づつ撮影して、30歳までやれば60枚の作品になる。
そのとき写真集にして出版しようと思う。

シカの死骸をカラスが食べる。

$
0
0
イメージ 1
イメージ 2
イメージ 3
イメージ 4
イメージ 5
カラスが群がっていたので近づくとオスとメスの鹿の死骸があった。
カラスって不気味、酷い!!鹿さんかわいそう!!
なんて思いがちだけど、カラスも冬が明ければ子どもを産み子を育てる。
鹿が死んだ経緯は不明だけど、ハンターが獲って放置したのが一番可能性として高いような気がする。
内臓に血が滴っていたので死んでからさほど時間は経ってないように思えた。
興味深いのはメスは背骨と肋骨が綺麗に露出するぐらい野生動物に食べられてるけど、オスは目玉と内臓だけが食べられている。
きっとこれからタヌキやクマが出てきてオス鹿も綺麗に食べられてしまうんだろうけど、動物も美味しいところを優先的に食べるものなんだね。
子どもがする食べ物の好き嫌いや、全部食べることができなくて残すことを叱りがちだけど、実は動物の本能なんじゃないかって感じる。

子どもにしてほしいことは親が手本を示せばいい。

$
0
0
イメージ 1
イメージ 2
イメージ 3

毎日写真を撮っていると息子が真似をして写真を撮るようになった。
毎日掃除をしていると息子が真似をして掃除をするようになった。
毎日鉄砲を構える練習をしていると息子が真似をして鉄砲を構えようとする。
もちろん全ての事を褒めてあげるので、息子は喜んでやる。
子は親の鏡とは言ったものだ。
先日バスに乗っていたら、運転手さんに対してお礼を言うよう子どもに促している母親がいた。
少しキツい言い方で怒るように「ほら!ありがとうは!?」って感じだ。
そんなことしなくても母親が毎日バスの運転手やコンビニ店員に対してありがとうと笑顔で言ってたら、自然と子どもは真似をすると思う。
カメラが息子のヨダレでベタベタになるのはちょっと困るので、近いうち子ども用のカメラを買ってあげようかと思う。

写真雑誌のあり方。

$
0
0
イメージ 1
写真雑誌「フォトコンテスト」を一年間購読した。
購読した理由は井賀さんの書く井賀論というコラムを読むためだ。現在発売中の2017年12月号が最後の記事になる。
井賀論以外の記事はまったく読んでいないし、写真もほぼ見ていない。
どの写真雑誌でも似たようなものだけど、機材の話や撮影テクニックの話は僕にとってどうでもいい。
カメラの話と写真の話は全く別物だ。
撮ることを前提として許されて、たまたまそこに居合わせたから撮影したような祭りの写真や、動物園で撮ってるのに動物園感を頑張って無くして野生動物のように見せた写真にも全く感動しない。
井賀論は撮影時の興奮した息づかいまで伝わるような写真と、本質をついた写真論が書いてある。
最後のコラムの見出しは「たかが人間、たかが写真、そしてたかが自分なのである」
この最終コラムを井賀さんが書き終えた日に一緒に焼肉を食べていた。
クソ生意気だけど僕も「たかが写真なんすよね~」なんてことを言った。もちろんこのとき記事の内容も見出しも知らないし、写真を揶揄しているわけじゃないよ。
一年間井賀論を読んだ成果のような気がする。
井賀論最終コラム、おすすめです。

障がい者スペースに置かれたカラーコーン。

$
0
0
イメージ 1
訳あって2週間ほど前から杖をつく生活をしている、
歩くのは大変だけど車の運転には支障はない。

買い物をするときに障がい者スペースに車を停めさせていただくのだけど、
「障がい者=24時間テレビの福祉車両&ヨボヨボの高齢者」という図式を信じてやまない健常者の方々に睨まれることがある。

障がい者スペースに停める迷惑健常者と思われてる。

障がい者スペースにカラーコーンが設置されていた。
車を駐車場の真ん中に停め、一度降りて杖をついてカラーコーンをどかして駐車した。
僕は若いからまだいい、体力はある。
でもこれが高齢者だったらどうだろう。

クララが立ち上がるほど怒りがこみあげた。

これを考案した人は「迷惑者が止めちゃう、こうすれば障がい者の人が助かる。」と善意でやってる。

カラーコーン買って印刷物をラミネート加工して頑張っている。
善意があり真面目に仕事を頑張っているのだけど、
想像力が足りないバカだ。

障がい者スペースに車を停めるマナーの悪い健常者は“一部”だ。
全員が停めるわけじゃない。

“一部”を排除するために障がい者スペースを利用する“全部”に不便を強いる仕事をするのはバカだ。

健常者は一部の迷惑者を敵として排除しようとするけど、
その発想が全ての障がい者に不便を強いている。

障がい者からすれば頑張っちゃう善意のある真面目なバカの方がよっぽど強敵だ、クララでも倒せん。

検査入院。

$
0
0
イメージ 1
イメージ 2
イメージ 3
イメージ 4
大学病院に一泊入院をした。 
コンビニもカフェもあるから便利だ。
食事も美味しくて看護師さんたちは美人さんが多い。
あとは病室にWi-Fiが飛んでたら患者的には言うことはない。
なにより部屋からの眺めが良くて飽きない。
見舞いに来た母が僕の単眼鏡で外を眺めてる。
母の利き目が左ということに初めて気づいた。

公園

$
0
0
イメージ 1
イメージ 2
イメージ 3

妻が頭に息子を乗せてもう30分近くたつ。

自己責任論と寄付。

$
0
0
イメージ 1
「自己責任」という言葉が嫌いだ。

男性が得意な問題解決力、女性が得意な相手を理解する共感力のどちらも存在しないから自己責任論が嫌いだ。

溺れた犬を棒で叩きつける行為に辟易とする。
伝染力が強く大人数で叩くから怖い。


どう思われようと気にしないけど、クリスマスなので車内がパンパンになるほどお菓子を買って児童福祉施設にプレゼントに行った。

冷たい自己責任論が伝染するなら困っている人を助ける行為も伝染するって信じてる。
堂々と溺れた犬を叩く大人ではなく、堂々と人を助ける行為ができる大人に成長できて良かった。

自分の子どもにも困った人を助ける人間になってほしい、だからまず親である自分が手本になる。
お昼寝タイムと重なり、いびきかいて眠る息子にも伝わったと思う。

2歳から18歳の子ども約50人がこの施設で生活をしている。
施設には受け入れられる定員があり、現在すでに満員で入所希望の子どもを断らざるをえない状況だ。

保育園の待機児童のように、児童福祉施設も待機児童がいる状態だ。
慢性的な働き手不足が待機児童に拍車をかける。

さすがに施設にいる子どもに対して自己責任論をぶつける人は少ないと思う。
けど施設にいる子どもの親には自己責任論をぶつける人は多いんじゃないかな。

僕は自分の生活に困らない程度のお金があれば十分なので余ったお金はこれからも定期的に寄付していきたい。

施設内ですれ違うたび子どもたちから元気な挨拶をされて幸せな気持ちになる。
メリークリスマス。

ガンになって気づくこと。

$
0
0
イメージ 1
イメージ 2

僕、ガンになりました。

父をガンで亡くしているので、自分もガンになるだろうとは思っていたけど34歳は早すぎるきがする。

背骨に腫瘍があり、背骨を溶かしつつ神経を圧迫しているせいで下半身に軽い麻痺も起きている。
自殺も頭の片隅に考えるぐらい夜も眠れないほどの痛みで平常心を保てなかったほど。
緩和ケアの医療スタッフと強力な鎮痛剤を開発してくれた研究者のおかげで穏やかに暮らせている。

妻と結婚してどう控えめに言ってもかわいい息子に恵まれ、病状を知り涙してくれる友人がいる。
社会人とは思えないほど長期休暇を取って広く浅い趣味に没頭し、好きなことを仕事にした
幸せの価値観は多様性があり人それぞれだけど、僕は自分の人生が幸せだと自信を持って言える。

だから死と直面していても後悔はなく、全て受け入れているので落ち着いている方だと思う。
それでもガンと診断された日は残される家族のことを想い一晩泣いた。

もしも自分の妻や息子がガンになり苦しんでいたら正常を保てないと思う。
自分の苦しみは耐えることができても、自分の大切な人の苦しみというのは耐え難い。
そういう意味で気丈に耐えている妻と母には感心する。

一番の気がかりは当然ながら1歳半になったばかりの息子だ。
父親として教えるべきことが山ほどあるのに、息子に申し訳ないと思う。
学校では集団生活や勉強や理不尽さを学ぶことができるけど、人生で大切なことは僕が教えたかった。


数年前の話なんだけど、狩猟中に山で遭難したことがある。
経験不足と知識不足と体力不足で何もかも不足していたのが原因だ、山を舐めていた。
もともと無い体力をどんどん消耗し太陽も徐々に傾き、とにかく下山しなければと焦っていた。
このときは妻のことだけ考え申し訳ないと思っていた。

荷物を軽くしようと必要のないものを山に捨てた。
所持品の中で重量物のツートップが鉄砲とカメラ、どちらも金属の塊だ。
鉄砲を捨てて助かっても警察沙汰&ニュースになるのは確実、迷いもせず僕はカメラを捨てた。
カメラなんて大量生産品どこでも買える、大切なのは写真であってカメラじゃない。

下山途中に鹿がいたので撃った、若いオスだった。肉なんて持ち帰る余裕なんて無かったのに獲った。
お腹をあけてレバーと心臓と背中のロースだけ剥ぎ取った。鹿の体内はお湯のように熱く感じた。
恐る恐る血を手ですくい飲んでみると驚くほど美味しかった。
折れかけた心が復活してその後無事下山できた。
迷いもなくカメラを捨てたことと、あのときの鹿の命は今でも忘れられない。

ガンと診断されて一番最初に処分しなければと思ったものが鉄砲だ。
あのとき命を繋いでくれた鉄砲がいまでは邪魔になっている。
死ぬのに鉄砲は必要ない、いま必要なのはカメラだ。

イメージ 3

ガンと宣告されてから毎日息子のことを撮影している。

僕が死んで何年かたって息子が写真を見たとき
「お父さんは僕のことを愛していたんだ。」と伝わる事を願って撮影している。

いい写真ってなんだろうってずっと考えていたけど、
撮影者の伝えたい気持ちが正しく伝わる写真のことなんだと気付いた。

気付くのが遅いけど、まだシャッターが押せるので間に合わなかったわけではないと思ってる。

ガンになることが運命だったとしたら、写真家という人生もまた運命だったのかもしれない。
僕の気持ちを息子に伝える、そのために写真を撮る人生を選んだのかもしれない。

好きな被写体を好きなように撮る日々に充実を感じていて、
死と直面することで本当に大切なものが見えてくる。
皮肉なものだけど死と直面することで生きていることを実感する。

いい写真ってなんだろうという答えが見つかったら、生きるってなんだろうって疑問が湧いてきた。
せめてこの疑問の答えを見つけてからしっかり死にたいところ。

ベトナム人夫婦とザリガニ漁。

$
0
0
イメージ 1
イメージ 2
イメージ 3
イメージ 4
イメージ 5
イメージ 6
子どもたちと近所の用水路で伝統的なザリガニ漁をしていた。
寒いからかノロノロしていてスルメへの食いつきが悪い。

興味深そうに見学していたベトナム人夫婦が漁を手伝ってくれた。

ベトナム人の旦那さんが手でどんどん捕まえていく。
寒いからかノロノロしているので簡単に捕まる。

観察をしてから一週間ほど飼育して泥を抜き、クリスマスに茹でて食べた。
シャコのような味で美味い。

えええぇーーーザリガニ食べるの?キモッ!!
って言われそうだけどシャコのルックスもそれなりにキモいぞ。

じゃあシャコ買って食べればいいじゃんって言われそうだけど、
前日の準備から「家に帰るまでが遠足です。」って先生の演説までが遠足のように、
子どもと通りがかりのベトナム人の夫婦と笑顔で獲って食べるところまでの体験が大事なんです。

そして食べたことをないものを食べる前から否定するのは僕は好きではない。
ベトナムの奥さんが真冬にサンダルだったのが印象的。

カメラか目か。

$
0
0
イメージ 1
イメージ 2
イメージ 3

エレベーターのボタンを押すのが好きな息子。
背伸びをして押すのがかわいい。
扉が閉まると少しさみしくなるけど、それよりも帰宅の無事を願う。
写真を撮るからファインダーごしに妻子を見るのだけど、妻子からはカメラを構えた僕を見ている。
本当はカメラなんか構えないで目と目を合わせるべきなんだと思う。
でも写真を撮りたい、そんな葛藤がある。


ベン・スティラーが監督 主演した「LIFE」という僕の大好きな映画のなかで世界中を旅する写真家が
「その瞬間が俺にとって好きな時間なら、カメラに邪魔されたくない、その一瞬を大切に味わう」
と最高にしびれつつも同感するセリフがある。

本当に大切な一瞬はカメラを構えるよりも目で見た方がいいのだ。
「一眼レフよりも肉眼レフ」これは鈴木心氏の言葉だ。

写真に大切なことは写真技術本よりも映画や小説の中にある。

家族写真と遺影写真。

$
0
0
イメージ 1
イメージ 2
イメージ 3
イメージ 4
イメージ 5
イメージ 6
元旦に家族写真と遺影写真を撮っていただいた。
いい感じの遺影写真ができたので葬儀が楽しみだ。

ガンを公表して本当にありがたいことに、
みんな「自分になにか出来ることはないか?」と考えてくれるようだ。
写真を撮ってあげるよ。という優しい言葉を写真家の友人からここ数日たくさんいただいている。

写真家の鈴木心さんもその1人。

僕は東日本大震災の直後から一年間、心さんのワークショップで写真を学んだ。
いまもさほど変わらないけど、当時の僕は濃縮した固形ブイヨンみたいなバカだったにも関わらず、見捨てずに写真のことを教えてくれた。

心さんはBtoBの広告業界で活躍しながら、BtoCの写真館を運営している。
このBtoBとかBtoCってのはいまググったことだから誤用してても突っ込まないでね。

チェーン店のスタジオ〇〇などのように、着慣れない貸し衣装と、慣れないヘアスタイルとメイクで10年後に見返すことも出来ない卒業アルバムのような写真にするのではなく、鈴木心写真館では今この瞬間を孫の代まで写真に残すことができる。

お前本当にガンかよ?って孫の代で突っ込まれそうなぐらいスベッスべでツヤッツヤの肌にふっくらした笑顔なんだけど、この息子との写真を大切に残していきたい。
Viewing all 99 articles
Browse latest View live


<script src="https://jsc.adskeeper.com/r/s/rssing.com.1596347.js" async> </script>